自衛隊派遣はよくて技術移転は駄目？
鳩山由紀夫首相が２２日にニューヨークの国連気候変動サミットで行う演説の内容が固まった。
首相は演説で、高効率の発電設備やバイオ燃料、低燃費自動車など日本の省エネ技術を「各国に積極的に提供することで世界の温室効果ガス削減に貢献する」と表明する見通し。世界最高水準の省エネ技術維持に向け、研究開発に集中的に投資していく方針も示す。
http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009091901000520.html
現時点ではどの技術をどのような条件で移転するのか不明なので一般論を。
まず、ばら撒きという批判は的外れでしょう。
今までのODAだって自衛隊の派遣だって金銭面でリターンはありません。ばら撒きです。
長期的には現地の経済発展によって日本も利益を得ますが、かなり抽象的間接的で、それ自体を目的として行われることは無かったでしょう。
それでもばら撒いてきたのは、人道だとか国際平和という事柄に、身を削ってでも達成すべきという価値を見出してきたからでしょう。
環境技術の提供は、人類共通の課題解決に資するわけで、まさに身を削る価値のある事業でしょう。*1
また、特定の紛争への関与と違って、どこの誰も血を流しませんし恨まれることもありません。少なくとも日本の評価を下げようはずがありません。
また、日本はインド洋から自衛艦を撤収します。
代わりに、民生分野での支援に切り替わる方針です。
今回表明したように環境技術で広く国際貢献を果たすのであれば、軍事的関与での協力を減らす代償―悪く言えば口実―を示せるわけで、合理的な選択でしょう。
